教科書補助小6 社会 / 今に伝わる室町文化 / 3本中の3本目

今(いま)に続(つづ)く室町(むろまち)のくらしとは?能(のう)・狂言(きょうげん)・祭(まつ)り・盆踊(ぼんおど)り・食(た)べ物(もの)・昔話(むかしばなし)をわかりやすく

教科書では:東京書籍「今に伝わる室町文化」の「室町文化と現在のつながり」/教育出版「室町文化と力をつける人々」の「今も受けつがれる室町文化」/日本文教出版「今に伝わる室町の文化と人々のくらし」

更新(こうしん)

文字
ふりがな
行の間
3行(ぎょう)でわかる
  1. 室町時代(むろまちじだい)には、町(まち)や村(むら)の人々(ひとびと)が力(ちから)をつけ、祭(まつ)りや盆踊(ぼんおど)りを楽(たの)しむようになりました。
  2. と、昔話(むかしばなし)のが生(う)まれ、今(いま)も親(した)しまれています。
  3. 豊(ゆた)かな人々(ひとびと)は1日3回(いちにちさんかい)食事(しょくじ)をするようになり、うどん・豆腐(とうふ)・しょうゆなども使(つか)われるようになりました。
今日(きょう)の問(と)い

室町時代(むろまちじだい)に生(う)まれ、今(いま)のくらしに続(つづ)いているものには、何(なん)があるだろう。

読(よ)み終(お)えたら、下(した)の「問(と)いへの答(こた)え」を見(み)る前(まえ)に、自分(じぶん)の言葉(ことば)で答(こた)えてみましょう。

町(まち)や村(むら)の人々(ひとびと)が力(ちから)をつける

室町時代(むろまちじだい)には、農業(のうぎょう)の技術(ぎじゅつ)が進(すす)み、米(こめ)や野菜(やさい)がたくさんとれるようになりました。各地(かくち)で市(いち)が開(ひら)かれ、商人(しょうにん)や職人(しょくにん)も増(ふ)えていきました。

こうして、町(まち)や村(むら)の人々(ひとびと)が力(ちから)をつけていきます。文化(ぶんか)も、将軍(しょうぐん)や貴族(きぞく)だけのものではなくなりました。

このページでは、室町時代(むろまちじだい)に生(う)まれ、今(いま)のくらしに続(つづ)いているものを見(み)ていきます。

室町時代(むろまちじだい)には、町(まち)や村(むら)の人々(ひとびと)が力(ちから)をつけ、文化(ぶんか)が人々(ひとびと)のあいだに広(ひろ)がりました。

能(のう)と狂言(きょうげん)

観阿弥(かんあみ)・世阿弥(ぜあみ)が大成(たいせい)した能(のう)

能(のう)は、面(めん)をつけて、歌(うた)とおどりで物語(ものがたり)を演(えん)じる芸能(げいのう)です。

これを大成(たいせい)させたのが、観阿弥(かんあみ)と世阿弥(ぜあみ)の親子(おやこ)です。3代将軍(だいしょうぐん)の足利義満(あしかがよしみつ)は、二人(ふたり)の能(のう)を気(き)に入(はい)り、応援(おうえん)しました。

しわの多い、笑った顔の老人の木の面
能面(のうめん)「翁(おきな)」。室町時代(むろまちじだい)につくられた、能(のう)のお面(めん)です。能面 翁 室町時代・15世紀出典:ColBase(東京国立博物館)(部分)

上(うえ)は、室町時代(むろまちじだい)につくられた「翁(おきな)」という能面(のうめん)です。能(のう)は、決(き)まった形(かたち)の動(うご)きと、面(めん)の表情(ひょうじょう)で気持(きも)ちを伝(つた)えます。

笑(わら)いを大切(たいせつ)にした狂言(きょうげん)

能(のう)と能(のう)の間(あいだ)には、狂言(きょうげん)が演(えん)じられました。狂言(きょうげん)は、人々(ひとびと)のくらしをおもしろく演(えん)じる劇(げき)です。

能(のう)がしずかな物語(ものがたり)なのに対(たい)して、狂言(きょうげん)は笑(わら)いを大切(たいせつ)にしました。

口を開けて笑う、ふっくらした顔の女性の木の面
狂言(きょうげん)で使(つか)われた面(めん)「乙(おと)」。室町時代(むろまちじだい)のものです。狂言面 乙 室町時代・16世紀出典:ColBase(東京国立博物館)(部分)
能(のう)
面(めん)をつけ、歌(うた)とおどりで物語(ものがたり)を演(えん)じる。観阿弥(かんあみ)・世阿弥(ぜあみ)が大成(たいせい)した。
狂言(きょうげん)
能(のう)と能(のう)の間(あいだ)に演(えん)じる。人々(ひとびと)のくらしを、おもしろく演(えん)じる。

狂言(きょうげん)「柿山伏(かきやまぶし)」

有名(ゆうめい)な狂言(きょうげん)に「柿山伏(かきやまぶし)」があります。山伏(やまぶし)(山(やま)で修行(しゅぎょう)する人(ひと))が、よその柿(かき)の木(き)にのぼって、柿(かき)をこっそり食(た)べてしまう話(はなし)です。

見(み)つかった山伏(やまぶし)は、木(き)の持(も)ち主(ぬし)にからかわれ、カラスやサルの鳴(な)きまねをさせられます。最後(さいご)は鳥(とり)のまねをして飛(と)ぼうとし、落(お)ちてしまいます。国語(こくご)の教科書(きょうかしょ)で読(よ)むこともある、笑(わら)いの劇(げき)です。

能(のう)と狂言(きょうげん)は、今(いま)も各地(かくち)の能楽堂(のうがくどう)などで上演(じょうえん)されています。

能(のう)は観阿弥(かんあみ)・世阿弥(ぜあみ)が大成(たいせい)し、足利義満(あしかがよしみつ)が応援(おうえん)しました。能(のう)の間(あいだ)には、笑(わら)いの劇(げき)の狂言(きょうげん)が演(えん)じられました。どちらも今(いま)も上演(じょうえん)されています。

御伽草子(おとぎぞうし)―今(いま)に伝(つた)わる昔話(むかしばなし)

絵(え)の入(はい)った短(みじか)い物語(ものがたり)がたくさん作(つく)られ、人々(ひとびと)に楽(たの)しまれました。これを御伽草子(おとぎぞうし)といいます。

一寸法師(いっすんぼうし)や浦島太郎(うらしまたろう)などの話(はなし)が、今(いま)に伝(つた)わる形(かたち)になったのも、このころです。

たとえば一寸法師(いっすんぼうし)は、小(ちい)さな男(おとこ)の子(こ)が、おわんの舟(ふね)で都(みやこ)へ行(い)く話(はなし)です。鬼(おに)をたいじして、打(う)ち出(で)の小(こ)づちで大(おお)きくなります。

御伽草子(おとぎぞうし)は、絵(え)の入(はい)った短(みじか)い物語(ものがたり)です。一寸法師(いっすんぼうし)や浦島太郎(うらしまたろう)などが、今(いま)に伝(つた)わっています。

祭(まつ)りと盆踊(ぼんおど)り

町(まち)の人々(ひとびと)がよみがえらせた祇園祭(ぎおんまつり)

京都(きょうと)の祇園祭(ぎおんまつり)では、山(やま)や鉾(ほこ)とよばれる大(おお)きなかざりが町(まち)を進(すす)みます。

この山鉾(やまぼこ)の行列(ぎょうれつ)は、応仁(おうにん)の乱(らん)でいったんとだえました。それを1500年(ねん)に、町(まち)の人々(ひとびと)の手(て)で再開(さいかい)したのです。

大きな船の形のかざりと、たくさんの人々が描かれた、うすい色の絵
祇園祭(ぎおんまつり)の山(やま)や鉾(ほこ)のようす。大勢(おおぜい)の人々(ひとびと)が行列(ぎょうれつ)に集(あつ)まっています。月次祭礼図屏風(模本) 原本:室町時代出典:ColBase(東京国立博物館)(部分)

各地(かくち)に広(ひろ)がった盆踊(ぼんおど)り

村々(むらむら)でも、人々(ひとびと)が集(あつ)まって祭(まつ)りやおどりを楽(たの)しむようになりました。盆踊(ぼんおど)りも、このころから各地(かくち)で行(おこな)われるようになりました。

盆踊(ぼんおど)りは、お盆(ぼん)に先祖(せんぞ)の霊(れい)をむかえ、なぐさめるためのおどりです。今(いま)も夏(なつ)になると、各地(かくち)で盆踊(ぼんおど)りが開(ひら)かれています。

なぜ?町(まち)や村(むら)の人々(ひとびと)の文化(ぶんか)が育(そだ)ったの?
町(まち)や村(むら)の人々(ひとびと)が、経済(けいざい)の力(ちから)をつけたからです。自分(じぶん)たちで祭(まつ)りや芸能(げいのう)を楽(たの)しむ余裕(よゆう)が生(う)まれました。室町文化(むろまちぶんか)は、貴族(きぞく)や武士(ぶし)の文化(ぶんか)と、人々(ひとびと)の文化(ぶんか)がまじりあったところに特(とく)ちょうがあります。

祇園祭(ぎおんまつり)は、応仁(おうにん)の乱(らん)のあと、町(まち)の人々(ひとびと)の手(て)で再開(さいかい)されました。盆踊(ぼんおど)りも各地(かくち)に広(ひろ)がりました。

食(た)べ物(もの)と食事(しょくじ)の始(はじ)まり

1日3回(いちにちさんかい)の食事(しょくじ)

それまでの日本(にほん)では、食事(しょくじ)は朝(あさ)と夕方(ゆうがた)の1日2回(いちにちにかい)がふつうでした。

室町時代(むろまちじだい)のころ、豊(ゆた)かな人々(ひとびと)のあいだで、1日3回(いちにちさんかい)食事(しょくじ)をする習慣(しゅうかん)が始(はじ)まりました。多(おお)くの人々(ひとびと)に広(ひろ)がったのは、もっとあとの江戸時代(えどじだい)と考(かんが)えられています。

今(いま)も食(た)べているもの

このころ、うどん・豆腐(とうふ)・こんにゃくなどが、食(た)べられるようになりました。しょうゆや砂糖(さとう)も使(つか)われるようになりました。

室町時代(むろまちじだい)のころ、豊(ゆた)かな人々(ひとびと)は1日3回(いちにちさんかい)食事(しょくじ)をするようになりました。うどん・豆腐(とうふ)・しょうゆなど、今(いま)も食(た)べているものも広(ひろ)まりました。

まとめ―今(いま)のくらしに続(つづ)く室町(むろまち)のもの

今日(きょう)の問(と)いの答(こた)えをまとめます。前(まえ)のページの「室町文化(むろまちぶんか)とは」とあわせて見(み)てみましょう。

  1. 能(のう)・狂言(きょうげん):今(いま)も上演(じょうえん)されている
  2. 昔話(むかしばなし):一寸法師(いっすんぼうし)や浦島太郎(うらしまたろう)など(御伽草子(おとぎぞうし))
  3. 祭(まつ)り・盆踊(ぼんおど)り:祇園祭(ぎおんまつり)など
  4. 食事(しょくじ)と食(た)べ物(もの):1日3回(いちにちさんかい)の食事(しょくじ)、うどん・豆腐(とうふ)・しょうゆ
  5. 和室(わしつ)・茶道(さどう)・生(い)け花(ばな):書院造(しょいんづくり)・茶(ちゃ)の湯(ゆ)・床(とこ)の間(ま)の花(はな)から(前(まえ)のページ)

わたしたちのくらしの中(なか)に、室町時代(むろまちじだい)に生(う)まれたものは、たくさん生(い)きているのです。

この時代(じだい)の人物(じんぶつ)

観阿弥(かんあみ)・世阿弥(ぜあみ)
能(のう)を大成(たいせい)させた親子(おやこ)。足利義満(あしかがよしみつ)が二人(ふたり)を応援(おうえん)した。
足利義満(あしかがよしみつ)
室町幕府(むろまちばくふ)の3代将軍(だいしょうぐん)。観阿弥(かんあみ)・世阿弥(ぜあみ)の能(のう)を応援(おうえん)した。

重要(じゅうよう)なところ

能(のう)を大成(たいせい)させたのは観阿弥(かんあみ)と世阿弥(ぜあみ)の親子(おやこ)で、足利義満(あしかがよしみつ)が応援(おうえん)しました。
能(のう)は面(めん)をつけて演(えん)じ、狂言(きょうげん)は能(のう)と能(のう)の間(あいだ)に演(えん)じる、とちがいを説明(せつめい)できるようにしましょう。
1日3回(いちにちさんかい)の食事(しょくじ)は、室町時代(むろまちじだい)のころ、豊(ゆた)かな人々(ひとびと)のあいだで始(はじ)まりました。
多(おお)くの人々(ひとびと)に広(ひろ)がったのは、江戸時代(えどじだい)と考(かんが)えられています。

教科書(きょうかしょ)では、この単元名(たんげんめい)です

  • 東京書籍:「今に伝わる室町文化」の授業「室町文化と現在のつながり」
  • 教育出版:「室町文化と力をつける人々」の授業「今も受けつがれる室町文化」
  • 日本文教出版:「今に伝わる室町の文化と人々のくらし」

学習指導要領(がくしゅうしどうようりょう)(平成(へいせい)29年告示(ねんこくじ))では

第(だい)6学年(がくねん)の内容(ないよう)(2)ア(オ):京都(きょうと)の室町(むろまち)に幕府(ばくふ)が置(お)かれたころの建物(たてもの)や絵(え)から、今(いま)の生活文化(せいかつぶんか)につながる室町文化(むろまちぶんか)が生(う)まれたことを理解(りかい)する。(学習指導要領コード 0263215000000)

「今(いま)に伝(つた)わる室町文化(むろまちぶんか)」の授業(じゅぎょう)の順(じゅん)と、ほかの時間(じかん)の解説(かいせつ)へ

たしかめ問題(もんだい)

観阿弥(かんあみ)・世阿弥(ぜあみ)が大成(たいせい)した、面(めん)をつけて演(えん)じる芸能(げいのう)は何(なん)ですか。能(のう)
能(のう)の合間(あいま)に演(えん)じられた、人々(ひとびと)のくらしをおもしろく演(えん)じる劇(げき)は何(なん)ですか。狂言(きょうげん)
一寸法師(いっすんぼうし)や浦島太郎(うらしまたろう)などが伝(つた)わる、絵(え)の入(はい)った短(みじか)い物語(ものがたり)を何(なん)といいますか。御伽草子(おとぎぞうし)
応仁(おうにん)の乱(らん)でとだえたあと、1500年(ねん)に町(まち)の人々(ひとびと)が再開(さいかい)した京都(きょうと)の祭(まつ)りは何(なん)ですか。祇園祭(ぎおんまつり)
室町時代(むろまちじだい)のころ、豊(ゆた)かな人々(ひとびと)のあいだで始(はじ)まった食事(しょくじ)の習慣(しゅうかん)は何(なん)ですか。1日3回(いちにちさんかい)食事(しょくじ)をすること
問(と)いへの答(こた)え

能(のう)と狂言(きょうげん)は、今(いま)も上演(じょうえん)されています。一寸法師(いっすんぼうし)や浦島太郎(うらしまたろう)などの昔話(むかしばなし)は、御伽草子(おとぎぞうし)として今(いま)に伝(つた)わる形(かたち)になりました。町(まち)の人々(ひとびと)がよみがえらせた祇園祭(ぎおんまつり)や、各地(かくち)の盆踊(ぼんおど)りも続(つづ)いています。食(た)べ物(もの)では、1日3回(いちにちさんかい)の食事(しょくじ)の習慣(しゅうかん)が豊(ゆた)かな人々(ひとびと)のあいだで始(はじ)まり、うどん・豆腐(とうふ)・しょうゆなども使(つか)われるようになりました。室町時代(むろまちじだい)に生(う)まれたものは、わたしたちのくらしの中(なか)に今(いま)も生(い)きているのです。

この単元(たんげん)のプリントで確(たし)かめる(25枚(まい)・答(こた)えつき)
←前(まえ)室町文化(むろまちぶんか)とは次(つぎ)(準備中(じゅんびちゅう))→戦国大名(せんごくだいみょう)の登場(とうじょう)

出典

画像

教科書補助のトップへ