小5交通・物流のプリント

小5 中学受験 社会 / 6月・7月ごろに習います

学年と「〜月ごろ」は、中学受験の塾で習う一般的な時期です(学校の授業とはちがいます)。統計の数は、出典と年を図の下に書いています。塾によって順番がちがうので、目安としてお使いください。

国内貨物輸送(自動車・鉄道・内航海運・航空、1990・2010・2023年度)の統計を使って、基本(輸送機関の特色・いちばん多い輸送機関・割合)、標準(帯グラフを「トン数とトンキロ」や「古い年度と新しい年度」に当てはめる)、発展(平均の輸送距離や減った割合の計算・輸送の特色の理由)の3段で練習します。

この単元のねらい・つまずき(下へ)

まとめ交通・物流交通・物流標準

① トン数(重さ)とトンキロ(重さ×距離)のちがい ② 4つの輸送機関の特色 ③ モーダルシフトの理由

例
(1)輸送機関の特色自動車 … 家や工場の前まで運べる。近い所の輸送に多い鉄道 … 決まった時刻に、重い荷物を大量に。二酸化炭素が少ない内航海運(船) … 石油・鉄鋼など重い荷物を大量に安く。時間はかかる航空 … 軽くて高い物や急ぐ物を短時間で
輸送機関トン数トンキロむいているもの
自動車とても多い多い近い所・戸口まで
内航海運少ない多い重い荷物・遠く
鉄道少ない少ない大量・定時
航空ごく少ないごく少ない軽く高い物・急ぎ
トン数とトンキロで順位がかわるのは、船が長い距離を運ぶから

この内容は「ポイント」のプリント(下の一覧)としても印刷できます。

先生へのメモ

「輸送トン数」は荷物の重さ、「輸送トンキロ」は重さに運んだ距離をかけたものです。トン数では近い所を運ぶ自動車がほとんどですが、トンキロでは長い距離を運ぶ内航海運(船)の割合が大きくなります。トラックから鉄道・船にかえる「モーダルシフト」は、環境や運転手不足への対応です。

プリント一覧

はじめて使うなら 交通・物流 きほん その1 から。型ごとの違いは下のとおりです。

ポイント (1枚)

きほん (10枚)

ふつう (10枚)

はってん (6枚)

小テスト (4枚)

個別配慮 (4枚)

この単元について(ねらい・つまずき・教え方・運営者の見方)

この単元のねらい

国内貨物輸送の統計をもとに、輸送機関ごとの特色を読み取り、輸送トン数とトンキロのちがいから、日本の物流の特色を説明できるようにします。

学ぶ内容

この単元は、国内で荷物を運ぶ手段を、統計から読み取ります。国内貨物輸送には、自動車(トラック)、鉄道、内航海運(国内の港の間を船で運ぶ)、航空があります。統計には、「輸送トン数」と「輸送トンキロ」の2種類があります。輸送トン数は運んだ荷物の重さ、輸送トンキロは荷物の重さに運んだ距離をかけたものです。 紙面で使う国土交通省の統計では、2023年度の輸送トン数のうち自動車が約92%をしめますが、輸送トンキロでは自動車は約57%に下がり、内航海運(船)が約38%になります。近い所への輸送が多い自動車より、長い距離を運ぶ船や鉄道のほうが、トンキロでは割合が大きくなるからです。1990年度の輸送トンキロでは、船が自動車を上回っていちばん多くなっています。 トンキロをトン数でわると、荷物1トンあたりの平均の輸送距離がわかります。たとえばトン数が100トン、トンキロが5000トンキロなら、平均で50kmです(これはたとえばの数字です)。紙面の表は、トン数が「百万トン」、トンキロが「億トンキロ」の単位なので、わったあとに100をかけてkmに直します。トラックから鉄道・船に運び方を切りかえる「モーダルシフト」は、二酸化炭素の排出を減らすことや、運転手不足への対応として進められています。学習指導要領では、運輸は小学5年の工業生産の学習で、貿易とあわせて扱われます。

つまずきやすいところ

  • トン数とトンキロを同じものと思いこみます。トンキロは重さに距離をかけた量で、「どれだけの距離を運んだか」も入っています。
  • 帯グラフの割合を読むとき、どの年度・どの種類のグラフかを確かめず、数をそのまま比べてしまいます。
  • 割合の計算で、全体(合計)でわることを忘れ、ほかの輸送機関の値でわってしまいます。
  • 平均の輸送距離を求める式で、トンキロとトン数のどちらをどちらでわるかを取りちがえます。単位が百万トンと億トンキロでちがうことも見落としやすいです。
  • 輸送機関の特色を、理由まで説明できません。たとえば「船は一度に大量に安く運べるが時間がかかる」のように、特色と理由をセットで覚える必要があります。

教え方・声かけのコツ

  • トン数は「重さ」、トンキロは「重さ×距離」と、最初に言葉で言えるようにします。身近なたとえとして、1トンの荷物を1km運んだら1トンキロ、と説明できます。
  • 帯グラフの当てはめでは、「トン数なら自動車が9割前後」「1990年度のトンキロは船がいちばん長い帯」という目じるしを先に確かめてから選ばせます。
  • 平均の距離の式は、「距離=トンキロ÷トン数」と、単位から確かめさせます。
  • 時代の変化を読むときは、「増えた」「減った」だけでなく、「どの輸送機関が何%から何%へ」と、数を使って言わせます。

運営者の見方

この単元は、国内貨物輸送の統計(自動車・鉄道・内航海運・航空、1990年度・2010年度・2023年度)を教材にしています。同じ統計を、トン数とトンキロ、古い年度と新しい年度、と見方を変えて何度も読む構成です。ポイントの1枚では、トン数とトンキロの区別を説明しています。きほんの10枚は、輸送機関の特色の文から輸送機関を答える問題と、年度と指標を決めていちばん多い輸送機関を答える問題を3問、表から割合を求める問題を1問です。ふつうの10枚は、特色かいちばん多い輸送機関の問題1問と、2つの帯グラフを「トン数とトンキロ」や「1990年度と新しい年度」に当てはめる問題2問の組です。はってんの6枚は、表から1トンあたりの平均の距離や、1990年度から何%へったかを計算する問題と、トン数で自動車が多い理由・モーダルシフトの理由・重い荷物を船で運ぶ理由を書く(または正しい理由をえらぶ)問題の組です。小テストの4枚は、特色・いちばん多い輸送機関の問題3問と帯グラフの問題1問(各25点)で100点満点です。個別配慮の4枚は、文字と枠を大きくして、輸送機関の特色と、いちばん多い輸送機関をえらぶ問題だけにしました。

よくある質問

Q. トン数とトンキロは何がちがうのですか。
A. トン数は荷物の重さそのものです。トンキロは、重さに運んだ距離をかけた量で、長い距離を運ぶほど大きくなります。

Q. なぜトン数では自動車が多く、トンキロでは船の割合が大きくなるのですか。
A. 自動車は近い所への輸送が多く、運ぶ回数と量が多いので、トン数が大きくなります。船は一度にたくさんの荷物を長い距離運ぶことが多いため、トンキロにすると割合が大きくなります。紙面の2023年度の表から計算すると、1トンあたりの平均の距離は、自動車が約59km、船が約507kmです。

Q. モーダルシフトとは何ですか。
A. トラックなどの自動車での輸送の一部を、鉄道や船に切りかえることです。二酸化炭素の排出を減らすことや、運転手の不足への対応のために進められています。