小6司法・裁判のプリント

小6 中学受験 社会 / 11月・12月ごろに習います

学年と「〜月ごろ」は、中学受験の塾で習う一般的な時期です(学校の授業とはちがいます)。統計の数は、出典と年を図の下に書いています。塾によって順番がちがうので、目安としてお使いください。

裁判所の種類、三審制、民事裁判と刑事裁判、裁判員制度、司法権の独立と違憲審査権を確かめる。基本は用語と制度の正誤、標準はしくみのなりたちと手順、発展は「なぜその制度があるのか」を説明する。

この単元のねらい・つまずき(下へ)

まとめ司法・裁判司法(裁判所のはたらき)標準

① 裁判所の種類と三審制 ② 民事裁判と刑事裁判の登場人物 ③ 裁判員制度・司法権の独立・違憲審査権

例
(1)三審制のながれ第一審の判決に不服なら、第二審を求める(控訴)第二審の判決に不服なら、第三審を求める(上告)同じ事件で3回まで裁判を受けられる判決が確定したあとでも、重大な誤りの疑いがあれば再審
控訴→上告の順におぼえる
(2)民事裁判と刑事裁判民事裁判は、お金や権利をめぐる争い(原告と被告)刑事裁判は、犯罪をおかした疑いのある人を裁く(検察官が起訴)被告人の利益を守るのが弁護人
民事裁判刑事裁判
争い個人や会社の間犯罪
訴える人原告検察官
訴えられた人被告被告人
弁護人がつくのは刑事裁判の被告人

この内容は「ポイント」のプリント(下の一覧)としても印刷できます。

先生へのメモ

司法の単元は、制度の名前と、その制度がある理由をセットで覚えると強くなります。「三審制は人権を守るため」「司法権の独立は公正な裁判のため」のように、理由まで言えるようにしましょう。また、民事裁判と刑事裁判は登場人物の呼び名がちがうので、表にして区別するのがおすすめです。

プリント一覧

はじめて使うなら 司法・裁判 きほん その1 から。型ごとの違いは下のとおりです。

ポイント (1枚)

きほん (10枚)

ふつう (10枚)

はってん (6枚)

小テスト (4枚)

個別配慮 (4枚)

この単元について(ねらい・つまずき・教え方・運営者の見方)

この単元のねらい

裁判所のしくみと裁判の種類を、制度の名前だけでなく、その制度がある理由とあわせて説明できるようになることをねらいます。

学ぶ内容

小学校6年の社会では、国会・内閣・裁判所の三権がたがいに関わり合っていること、裁判所が法律にもとづいて裁判を行っていること、国民が裁判に参加する裁判員制度があることを学びます。この単元は、そのうち裁判所に関わる内容を、中学受験で問われる細かさまで広げて練習するものです。 中心になるのは次の内容です。裁判所の種類(最高裁判所・高等裁判所・地方裁判所・家庭裁判所・簡易裁判所)と、同じ事件について3回まで裁判を受けられる三審制。第一審の判決に不服で第二審を求めるのが控訴、第二審から第三審を求めるのが上告です。民事裁判では訴えた人を原告、訴えられた人を被告と呼び、刑事裁判では検察官が起訴し、起訴された人を被告人、被告人を守る人を弁護人と呼びます。裁判員制度は、重大な刑事事件の第一審に国民が参加するしくみで、原則として裁判官3人と裁判員6人で行います。さらに、裁判官が他の権力から指図を受けずに裁判をする司法権の独立、法律などが憲法に反していないかを判断する違憲審査権、最高裁判所の裁判官の国民審査、弾劾裁判所、令状や黙秘権といった人権を守るしくみにも進みます。司法権の独立は、中学校の公民で学ぶ内容として学習指導要領の解説に挙がっています。違憲審査権や国民審査も、中学校の公民でくわしく学ぶことが多い内容です。

つまずきやすいところ

  • 民事裁判と刑事裁判の登場人物を取り違えます。「被告」と「被告人」が似た言葉で、どちらの裁判にも出てくるように見えるためです。
  • 控訴と上告の順番が入れかわります。どちらも「判決に不服で上の裁判所に求める」ことなので、何審から何審へかで区別できていません。
  • 裁判員裁判について、どの裁判所で、どんな事件の何審に参加するのかがあいまいです。「国民が裁判に参加する」ことは知っていても、地方裁判所・刑事事件・第一審の組み合わせが混ざります。
  • 違憲審査権を「最高裁判所だけがもつ権限」と思いこみます。「憲法の番人」という呼び名の印象が強いためで、実際にはすべての裁判所がもち、最高裁判所が最終的に判断します。
  • 理由を答える問題で、制度の名前は書けても「なぜそうしているのか」を自分の言葉にできません。

教え方・声かけのコツ

  • 民事と刑事は、表にして「何の争いか、だれが訴えるか、訴えられた人の呼び名」を並べて見比べます。ポイントのプリントにこの表があります。
  • 三審制は、第一審→第二審→第三審の矢印を書き、矢印の上に「控訴」「上告」と書きこんでから説明してみます。
  • 制度の名前を言ったら、続けて「〜のため」と理由を一言つけるくせをつけます。三審制なら「裁判のまちがいを防ぎ、人権を守るため」という具合です。
  • 司法権の独立と違憲審査権は、「裁判官の立場を守る話」と「法律が憲法に合っているか調べる話」と、別々に分けて確かめます。

運営者の見方

司法の単元は、似た言葉が多く、しかも「だれが・何を・どこで」の組み合わせで問われるのが特徴です。そこでポイントのプリントは、三審制の流れ(控訴・上告・再審)と、民事裁判・刑事裁判の登場人物の表の2つにしぼりました。きほんは、穴うめ・文の○×・分類(民事か刑事か家庭裁判所の事件か、どの裁判所か、だれの役割か)の問題です。ふつうは大問を2つに分け、前半はきほんと同じ型、後半は3つの文の正誤の組み合わせ、まちがっている文さがし、3つの項目の当てはめ、事件から判決の確定までの並べかえです。はってんは、4つの文の正誤の組み合わせと、三審制・裁判員制度・司法権の独立・裁判の公開・違憲審査権のどれかについて理由を書くか選ぶ問題の2問で、ほかの段より難しめの型です。理由を書く問題の答えの版には、満点になる2つの要素を書いています。個別配慮のプリントは、文字と枠を大きくして穴うめと文の○×だけにしました。小テストは時間を決めた確認用です。

よくある質問

Q. 小学生に違憲審査権は難しくないですか。
A. 小学校の学習指導要領には違憲審査権の名前はなく、中学校の公民でくわしく学ぶことが多い内容です。まず「法律などが憲法に合っているか調べる」という大まかな意味をつかめれば十分です。

Q. 民事と刑事が覚えられません。
A. お金や権利をめぐる人どうしの争いが民事、犯罪の疑いのある人を裁くのが刑事、と大きく2つに分けて、そのあと呼び名を表で整理するとよいでしょう。

Q. 理由を書く問題がうまく書けません。
A. 「〜のために、〜している」という形で一文にまとめる練習が役立ちます。答えの版にある2つの要素を見て、どちらが足りなかったかを確かめると、次に書きやすくなります。