中1蒸留のプリント

中1 理科 / 10月ごろに習います

水とエタノールの混合物を分ける。「ポイント」と「問題」で1単元です。

この単元のねらい・つまずき(下へ)

先生へのメモ

「ポイント」で公式・器具・例題を確かめてから「問題」に取り組ませ、答えの版で丸つけします。

プリント一覧

はじめて使うなら 蒸留 問題 から。型ごとの違いは下のとおりです。

ポイント (1枚)

問題 (1枚)

この単元について(ねらい・つまずき・教え方・運営者の見方)

この単元のねらい

沸点の違いを利用して、水とエタノールの混合物を分ける「蒸留」のしくみと、装置の使い方・実験結果の読み取り方をつかみます。

学ぶ内容

中学校理科の第1学年、第1分野「身の回りの物質」の「状態変化」にある「物質の融点と沸点」の内容です。液体を加熱して気体にし、それを冷やして再び液体にして集めることを蒸留といいます。沸点は物質によって決まっているので、混合物を蒸留すると、沸点の低い物質を多くふくむ液体から先に出てきて、物質を分けて取り出すことができます。 このプリントでは、水(沸点 100℃)とエタノール(沸点 78℃)の混合物を扱います。沸点の低いエタノールが先に多く出てきて、加熱を続けると、出てくる液体の中の水の割合が増えていきます。ただし、はじめに出てくる液体にも水が少し混ざっていて、完全なエタノールではありません。集めた液が燃えるかどうか、においの強さで、エタノールが多いかを確かめます。 また、純粋な物質は沸騰している間は温度が一定になりますが、水とエタノールの混合物では、はっきりした温度一定の部分が見られません。学習指導要領解説では、みりんや赤ワインからエタノールを分ける実験が例に挙がり、石油からいろいろな物質を取り出すことも生活との関わりとして示されています。 装置では、枝つきフラスコに沸とう石を入れて急な沸騰を防ぐこと、温度計の液だめを枝の付け根の高さに合わせることが要点です。エタノールは燃えやすく火も使うため、実験は教科書や先生の指示に従って行います。

つまずきやすいところ

  • 「先に出てくるのはエタノールだけ」と思い込む間違いが見られます。実際は、沸点の低いエタノールを多くふくむ液体が先に出て、少しずつ水の割合が増えます。
  • 純粋な物質は沸騰している間は温度が一定ですが、混合物ではゆるやかに上がり続けます。この違いを「混合物」の語を使って説明する問いでつまずきやすいです。
  • 温度計の液だめの位置を「液の中」と答えてしまうことがあります。測りたいのは出ていく気体の温度なので、枝の付け根の高さに合わせます。
  • ガラス管の先を集めた液の中に入れたままにすると、液が逆流するおそれがあります。装置図の問いでは、こうした手順の理由も問われます。

教え方・声かけのコツ

  • 装置の図を見て「どこで気体になり、どこで液体にもどるか」を、フラスコ → ガラス管 → 冷やした試験管の順に指でたどらせると、全体の流れがつかめます。
  • 「沸点が低い方が先に多く出る」と、順番を言葉にしておくと、1本目・3本目の結果を読み取るのが速くなります。
  • 1本目と3本目の液を、燃え方とにおいで比べる表をノートに作ると、結果と沸点の違いが結びつきます。においは手であおいでかぎます。
  • 「水とエタノールだから分けられる」ではなく、「沸点が違う物質なら分けられる」と一般化して話すと、石油の例にもつながります。

運営者の見方

蒸留は、装置の扱いと原理の両方を問われやすい単元です。「ポイント」には、蒸留とは何か、装置の図と3つの手順(沸とう石、温度計の液だめは枝の付け根、冷水で冷やした試験管)、水とエタノールの結果の表(1本目は燃える・3本目は燃えにくい)をまとめ、例題で「先に出るのはどちらか」を確かめます。この単元には公式も計算もありません。 「問題」は、装置と用語の大問、3本の試験管に集めた液を比べる実験・考察の大問、温度の記録から混合物と純粋な物質の違いを考える大問の3つです。後半の2つが実験・考察で、2つ目では燃え方の結果から何が多いかを、3つ目では「温度一定の部分が見られなかったのはなぜか」を言葉で答えます。 赤い字は赤シートで消える語句で、蒸留、沸点、沸とう石などの基本語を確かめられます。

よくある質問

Q. 蒸留で、エタノールは完全に分けられますか。
A. 完全には分けられません。先に出てくる液体にはエタノールが多くふくまれますが、水も少し混ざります。実験では、出てくる液体を何本かの試験管に順に分けて集めて比べます。

Q. 温度計の液だめは、なぜ枝の付け根の高さにするのですか。
A. フラスコから出ていく気体の温度を測るためです。液の中やフラスコの底に近いところでは、出ていく気体の温度になりません。

Q. 家庭で蒸留の実験をしてもよいですか。
A. エタノールは燃えやすく、火も使うため、学校の理科室などで先生の指示のもとで行う実験です。このプリントでは、装置の見方と結果の考え方を確かめます。